以前から法人設立による節税の手段は普通に行われているものでした。
ただ以前は物件の管理会社という位置付けの法人でした。家族など身内をその法人の役員にし、物件で得た収益から役員報酬として支払うことで経費をつくって節税を行うという方法です。
しかし最近では物件などの相続財産の所有者を法人にしてしまうという方法が注目されています。こうすることで、所有者であった個人は不動産のかわりに現金や株式を有することになります。
現金であれば例えば生前贈与も容易に行うことができますし、株式であれば不動産自体を有しているよりも相続税上価値が低く評価されるというメリットがあるため、いずれの場合も節税効果が期待できます。
また相続税の視点のみならず、日本の税制は法人の方が個人よりも税率面で恵まれていますので、相続財産を法人所有に変えておく方がメリットは大きいと考えられます。
法人を設立するのは節税効果を狙ってのことですが、一時的な節税対策だと捉えられないようにするためその法人に事業の実績を残しておくことが必要でしょう。1年2年ではなく、やはり5年10年とある程度の期間がある方が理想的です。すなわち余裕をもって対策をし始める必要があるということです。
こういった対策をとる場合には、家族間で早めから話し合いをしておきましょう。
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